クリエイターへの憧れ

実はクリエイターになりたいという思いが芽生えたのは高校2年の時。矢沢永吉の「成りあがり」という本を読んだ時のことだった。矢沢永吉の半生はもちろんだが、そこに書かれている一つひとつの言葉に深い感銘を受けた。そして、その文章を書いているのが糸井重里氏だった。本当に一個一個のフレーズがカッコよく、魂が入っている。なぜこんなにカッコいいのだろうと高校生の私は衝撃を受けたものだ。

言葉の魔術師への憧れを抱き続けていた私は、広告代理店時代にはコピーライターの養成学校に通った。しかし運転手をしながら営業に出るようになっても、やはり中途半端な不遇の時代が1年ほど続き、とうとうクリエイターへの憧れが募り募った私はまた退職を考え始めていた。

そんな時期に、足繁く提案に通って気に入っていただいていた地場最大手A印刷の担当の方が、「原田さん、今の会社を辞めるんだったら一回食事でも行きましょう」と声をかけてくれて二人で会うことになった。

喫茶店で普通に食事を終えると、次にスナックに連れていかれた。そこで突然「君が原田君か!」と出てきたのが、A印刷の社長だった。その場で社長に自分の人生観とクリエイターへの想いを語ると、「じゃあ、うちへおいでよ」と、またトントン拍子に事が運び、ヘッドハンティングという形でA印刷に入社することになった。その時は「これでクリエイターとしての道が開ける!」という期待感で寝れないくらい喜んだのを今でも覚えている。
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