世界初のビジネスモデル

35歳の時、ビジネスホテルである事業の資本政策を書いていた。イープリントを利用したショップカード事業である。「リンクカード」という私の人生に転機をもたらしたその事業。

きっかけは、当時のイープリントの印刷精度が悪く、データアップにも時間がかかってしまったことから普通の印刷には不向きだったのだが、名刺サイズのショップカードなら、印刷面が小さく色ムラがわかりにくいということに気付いたことだった。そこで、2000円で200枚と価格を付けて飲食店や美容室へ販売をはじめると予想以上の売れ行きを見せた。

さらに単なる店舗情報以外にクーポンや割引券をつけて販売を拡大していくと、200枚のカードを印刷する際に、サイズ不揃いといった理由で納品できないカードが少しずつ溜まり始めた。それを使って始めたのがリンクカードビジネスである。手作りでカードを入れるボードを作り、それに納品できない余りのカードを入れてデパートのフードコートに設置すると、一日もしないうちに全て持ち帰られてしまう。当時はクーポンマガジンがない時代で、名刺サイズのクーポン付カードは金券感覚で手にしてもらえたのである。

カードの裏面にはアンケート&プレゼントキャンペーンの電話番号を印刷し、「リーボ」のテレマーケティングの仕組みを活用して顧客名簿を集めていった。間もなくインターネットを使ったマーケティングにいち早く注目し、カードの裏面にはURLを印刷し、サイトにアクセスしてもらうという仕組みに変化していった。

そのうち、お客はカードは持って帰るものの使わずにしまい込まれて店側は印刷代だけ嵩んでしまう、という問題が出はじめた頃に考えついたのが「空メール方式」である。カードに書かれたアドレスに携帯電話から空メールを送ってもらい、送り返されたURLにアクセスしてクーポンをダウンロード、それをお店で出してもらうと割引が受けられる仕組みがリンクカードの完成形である。

今では当たり前の空メールも当時は初めてのシステムで注目を浴び、全国紙にも取り上げられ、オンデマンド展開もスタートしたこの携帯ポータルサイト事業は次なるステージへ向かうこととなる。
▲ トップへ戻る