印刷営業を変えたい

会社案内パッケージが日経新聞に取り上げられて印刷業界で少し話題になったとは言え、クリエイターとして企画担当をしてきた私にはまともな営業経験がなかったので苦労もした。実際に会社案内パッケージと営業ツールを持って、毎日のように飛び込み営業を行っていた。

エアコンなしの古いミッション車が与えられ、弁当を持って会社のある市から開拓先の隣の市に毎日通った。川の下に車を止め、そこから歩いて半径何百mをずっと歩いてまわっていたのだ。まずは名刺を多くもらうことを目標に、毎日の飛び込みを100件行い、名刺交換を20件。6ヶ月で3000枚の名刺を集めた。根気強く足を運んだ結果、OG社やO社、E社など誰でも知っている超大手の名刺も獲得できた。

次に名刺交換先に再訪問しようとしたのだが、3000社も訪問すると、1社1社がどのような会社であったか、担当がどんな人だった分からなくなっていた。メモには残したものの走り書きのボロボロで読めなかったりしたものだった。その経験から営業はもっと科学的に行うべきだと考えた。

そこで自分でファイルメーカーを使って作ったのが「SUMAC」という営業管理システムであった。訪問先の情報を蓄積して、いつ、どこに、だれが、どのような訪問をしているかを一括管理できるシステムである。現場を歩きまわった経験から、後に言うSFA(セールスフォースオートメーション)と似たものを独自で編み出していたのだった。

また、自らが本気で営業活動をし始めると、相手にされないから新規営業に行かない、という印刷会社の営業マンの気持ちも良くわかった。初めて訪問した際に「A印刷です」と言ったら担当者は明らかにいるのに居留守をつかわれる。また本当に不在だと信じて再訪問すると「お前しつこいな」とか無茶苦茶に酷い扱いを受ける。だから、強力な商品をつくるか、例えばDM送付後にテレアポをするなどの販売フォーメーションをつくらなければならないと思い始めた。それだけやらなければ印刷業に新規飛び込み営業はできないということが身にしみてわかった。

印刷営業を変えたい。その思いはますます強くなった。
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